硝子体手術について
硝子体(しょうしたい)とは目の中の透明なゲル状組織です。
この組織が網膜を引っ張ったり癒着したり、炎症や出血などにより混濁したりすることによって視力に障害を及ぼします。
病気の進行を止め、視力を回復させるために硝子体を取り除く手術を行います。
硝子体手術が有効な疾患は、網膜剥離、黄斑上膜、黄斑円孔、糖尿病網膜症、など、多岐にわたります。
手術を受けるまえに
手術の前日までに、詳しく診察を行います。合わせて、手術に向けた様々な検査も行います。
- 白内障手術を同時に行う場合は、眼内レンズの度数を決定するための検査などを施行いたします。
病気の状態を把握し必要な情報を得たうえで、手術の日程を決めます。
硝子体手術当日の流れ
指定の時間に医院にご来院をお願いします。(※車の運転でのご来院は避けて下さい。)
来院後、手続きをおこなっていただき、当日のスケジュールを確認します。
手術当日に発熱など体調不良の方は無理せずお申し出ください。
目薬(散瞳剤)を入れて瞳孔を開きます。
当日の体調を確認します。
万が一、血圧などに問題がある場合は、薬を投与して安定させます。
手術自体は30分~2時間で終了いたします。(個人差はございます。)
- 局所麻酔をおこないます。
- 白内障の方は最初に白内障手術をおこないます。
- 小さな孔を白目の部分に3か所あけます。
- 3か所の孔から、「眼球内の圧力を保つため灌流(かんりゅう)液」「眼内を照らす照明ファイバー」「硝子体内の出血を吸引したり、剥がれた網膜を元に戻すための吸引カッター」を入れます。
- 硝子体の切除をおこないます。
- 硝子体切除後に疾患に合わせた手術を行います。
(網膜剥離手術の場合には、空気を注入します。必要な場合は、特殊ガスやシリコンオイルなども注入します。)
回復室にてしばらく安静にしてください。
眼軟膏を点入して眼帯をします。(※翌日の診察まで、眼帯は取らないで下さい。)
術後の説明を受けていただいた上での、ご帰宅となります。
手術後のご注意
- 目をこすったり、押さえたり、ぶつけたりしないで下さい。
- 帰宅後、手術当日はなるべく安静にしてください。
- 1~2時間安静にした後、食事は普段と同じように食べていただいて構いません。
- 術後装着した保護めがねは就寝時も着用していただきます。
- 術後の点眼・内服は当日より指示通り開始して下さい。
- 入浴,洗顔,洗髪は、指示に従って下さい。(スケジュールをお渡しします)
- アルコールは1週間は控えめにしてください。
- スポーツは内容により制限がありますのでご相談ください。