網膜前膜について
網膜前膜とは?
網膜前膜とは、網膜の中心部である黄斑の部分に線維のような膜ができる病気です。
軽度の場合、自覚症状はありませんが、膜の厚みによっては視力低下や物が歪んで見えるなどの症状が現れます。
進行すると、黄斑浮腫や網膜剥離、網膜出血を生じ、著しく視力が低下することもあります。
最も多い原因は加齢によるもので、眼内を満たして網膜と接着している「硝子体」というゼリー状の物質が、加齢とともに網膜面から外れていきます。このときに黄斑部に薄い硝子体の膜が残り、これが増殖することが原因と考えられています。その他、外傷・ぶどう膜炎など眼の中の炎症が原因となる場合もあります。
治療法は?
薬で治すことはできないため、硝子体手術により網膜前膜剥がす手術をします。手術は局所麻酔で、30分程度、日帰りで行えます。
視力が低下したり、歪みが強くなったりすれば手術が必要です。進行は緩やかで緊急性は無い病気ですが、視力がかなり低下してからでは手術をしても視力はあまり改善しないため、一般的には視力が0.7程度になった時点で手術を行います。