網膜静脈閉塞症について
網膜静脈閉塞症とは?
網膜静脈閉塞症とは網膜の静脈の大もとの部分(網膜中心静脈)や静脈の一部(分枝)が閉塞して、網膜に出血を起こす病気です。それぞれ、網膜中心静脈閉塞症(CRVO)、網膜静脈分子閉塞症(BRVO)といいます。
網膜の中心部分の黄斑部に影響がなければ自覚症状がない場合もありますが、黄斑部の浮腫により視力が低下する場合もあります。網膜の血の巡りが途絶えた部分の範囲が広いと新生血管を生じ、これによる硝子体出血や血管新生緑内障を生じる場合があります。
治療法は?
網膜静脈閉塞症の根本的な治療法は残念ながらありませんが、新生血管の発生を防ぐために網膜光凝固(レーザー)を行う場合があります。
あるいは、黄斑のむくみ(黄斑浮腫)をとるために抗VEGF薬(ルセンティス、アイリーア)を硝子体内に注射する場合があります。
薬による治療で黄斑浮腫が改善しない場合は硝子体手術を行ないます。
BRVOによる黄斑浮腫に対する抗VEGF薬治療前後の眼底写真およびOCT画像
抗VEGF薬注射前(視力0.7)
抗VEGF薬注射後(視力1.0)